2024年11月14日、李熙燮(イ・ヒソプ)日中韓三国協力事務局(TCS)事務局長は、上海市の錦江ホテルで開催されSIIS国際会議:グローバルレビューと展望2024 に参加しました。この会議は上海国際問題研究院(SIIS)が主催したもので、「激動する世界の中で共通の基盤を探す」をテーマに、グローバルリーダーが国際情勢の変化と、不確実性の高まりの中で協力を促進するための戦略について議論するためのプラットフォーム を提供しました。
李事務局長は、セッション1「多極化する世界:複雑化、多様化、不確実化が進むプロセス」で講演を行い、日中韓の三国間協力関係の成果について説明し、1999年の設立以来、21の閣僚級会合、70以上の協議メカニズム、100以上の協力プロジェクトの協力の枠組みについて強調しました。また、地政学的な緊張、保護主義、経済の分断により課題が増す現状を指摘しながら、自由貿易体制を維持し、多国間主義を強化して現在の困難を乗り越えるための取り組みを強化する必要性を訴えました。
李事務局長は北東アジア地域の安定と協力関係を促進するTCSの固い決意を改めて示し、経済の分断、気候変動、人口動態の変化といった共通の課題に対処する礎としての三国間協力の重要性を強調しました。また、日本、中国、韓国による一致団結した取り組みが国際協力の手本になるとし、北東アジア地域だけでなく世界規模の平和と繁栄の推進を訴えました。最後に李事務局長は、同会議での議論で得られた知見は、より公平で持続可能な国際秩序の形成に役立つだけでなく、TCSが昨今の重要な変化の時期を乗り越えて自らの使命を達成できることを確信していると述べました。