第9回平和と繁栄ための済州フォーラムへの参加及びセッション開催(2014年5月30日、韓国・済州) 2014.06.17

2014年5月30日、日中韓三国協力事務局は、済州島・ヘヴィチホテル&リゾートにて開催された「平和と繁栄のための済州フォーラム」に参加し、1)「北東アジアの和解と統合ー過去、現在、そして未来」、2)「低炭素成長のための協力モデル構築ー日中韓都市間協力の可能性」、及び3)「三国“Give Up Three”世代の希望を探す」の3セッションを開催しました。事務局としては、同セッションを行うことを通じて政府機関、メディア、民間団体及び有識者間の議論のプラットフォームを活用し、三国協力の重要性、一般市民の知名度の向上及び各分野の専門家との協力案件の探求を目的に開催しました。 

第1セッションの「和解と地域統合」では、日本、中国、韓国及び米国より著名な有識者が集まり、北東アジアの和解と統合の可能性に影響を及ぼし得る歴史問題について議論を行いました。参加者は、三国共同歴史研究を促進することを通じ、日中韓の異なる認識について理解する努力をしていくことに対し認識を共有しました。 

第2セッションの「低炭素成長」では、低炭素成長に意欲的な三国地方自治体が集まり、三国都市間の低炭素成長における協力は、経済成長、地域的な近さ等、相互に補完し合い協力できる分野であり、三国の都市にとって不可欠で実行可能なものであることを強調しました。事務局は、今後、セッションでの討論及び提案をもとに、低炭素成長によって効果的な都市間協力モデルを構築するため、三国の都市間協力イニシアティブを推進していきます。
 
最後のセッションでは、恋愛、結婚及び出産を、仕事のために諦めた若者である“Give Up Three”世代を議題としました。専門家による発表及び三国の若者を代表した参加者のコメントは、こうした世代の背景にある様々な要因及び解決策を提示し、多くの参加者の深い共感と関心を呼びました。  

また、5月29日、岩谷滋雄三国協力事務局長は、事務局主催のセッションに先だち、韓国国立外交院主催のセッションである「新しいアジアのための地域協力及びミドルパワー外交」にパネリストとして招待されました。岩谷事務局長は、地域における協力に対する障害を指摘し、1)信頼醸成措置(CBMs)、2)青少年、ジャーナリスト及び歴史教育者間交流の促進、3)社会・文化の一体性を高めるため、東アジア人としてのアイデンティティ及び共同体精神(2014日中韓三国協力国際フォーラムの議題)を涵養すること等を提案し